チベタンコロニーで牛肉ざんまい

牛タンが食べられる!ということで、北デリーのチベタンコロニーを訪れたとき(2012年2月)のことをまとめました。

リングロードのバイパス道を北に快走していくと、右手にタルチョがはためく集落が見えてきます。ちょうど歩道橋があるのが目印です。地名としては、マジュヌカティラ(MajnuKaTila)のチベタンリフュジーコロニー(TibetanRefugeeColony)になります。



ハイウェイ沿いにこのような入り口が数カ所ありました。メトロのイエローラインのヴィダーン・サバー駅が近いようで、サイクルが盛んに客引きをしていました。



集落のちょうど真ん中あたりに、目指すレストラン「TeeDee」はありました。2Fに上がります。
ちょうどランチ時だったため、中はチベットの人でいっぱいです。家族連れ、おじさんの集団、お坊さん、カップル座りの夫婦、いろんな人がいましたが、みんなチベットの人のようでした。これはきっと美味しいはず!



まず、ギュマ(gyuma)70Rs、牛のソーセージから。
ジューシーでうまい!
ソーセージですが、皮である腸が分厚くて、モツの中にスパイシーなひき肉の詰め物が詰まっているというか、ホルモン焼きの中にカバーブが詰まっている?感じです。
内臓系の臭みと脂とスパイスのコンビネーションが癖になります。これを書いている今も、食べたくなって仕方がありません・・

帰って調べてみると、ギュマというのは blood sausageという記述にいきあたり、つまり、血を詰めたソーセージも一般的なようです。ここのギュマの中身は確認してないんですけど、内臓系の味はそういうことなのかも?韓国のスンデも美味しいですもんねえ。



次に、チェレ(cheley)80Rs、牛タン炒めです。
ばっちり牛タンです。量も多い!
回鍋肉みたいな甘辛い味付け。

デリー在住の同行者は、これの野菜抜きのを6皿分!お持ち帰りしていましたw。冷凍しておいて、牛に飢えたときに食べるんだそうです。焼きそばや焼き飯に入れても美味しいとか。

ここには、ギュマとチェレと並んで、LowaKhatsaというのがメニューにありました。調べてみると、spicy, stuffed lungsということで、肺に何か詰めたやつみたいですね。内臓系充実してます。



牛ひき肉のスープです。
春雨みたいなのが入っています。濃厚なスープ。



牛のシャバレ(shabhaley)60Rs、ピロシキみたいな具が詰まった揚げパンというか、揚げ餃子というか、ミートパイというか。
ボリューム満点です。
ここで興味深いのが、ビーフのシャバレが60Rsなのに対し、マトン、ポーク、チキンのシャバレは120Rsなんですね。ビーフが一番安い!!半額!
ベジのバレ(「シャ」は肉の意味なので、ベジバレになる)もありましたが、ビーフとおなじ60Rs。ビーフ安い。



牛のギャトゥク。中華麺です。
他にテントゥク(チベットのすいとん)もメニューにありました。



ティンモ。(中身なしの蒸しパン)
僕らの食事が終盤に差し掛かったころ、山盛りのこれが向こうのテーブルに運ばれていくのをみました。「絶対うまそう!」すかさず同じ物を注文しました。
うまい・・
もっちりとして小麦の味が、うまい・・
牛のスープにひたして食うと、これまたうまい・・
やはり、美味しいレストランは主食がうまい!
メニューにはなかったので、忘れずに口頭で「ティンモ」を注文しましょう。

この「TeeDeeレストラン」ですが、調べてみるとずいぶん昔から変わらずに営業していることがわかりました。
チベットの碧い風
1993年の旅行記のある意味中心的な場所になっています。当時からチベット人で繁盛しているようです。この物語に出てきている人々は、今どうしているのだろう・・



集落の中にはゴンパもあります。
エスプレッソマシンがあるカフェもあったし、宿も見かけました。チベタン線香やダライラマ猊下の写真などチベットグッズも充実していました。あと、デリーの他では見かけない登山靴がそろったお店もありました。中国からの缶詰やDVDとかもいろいろありました。

チベットの人がここに住んでいる経緯をおもうと、喜ばしいことではないのでしょうが、デリーの他とは異なった空間が広がって、見た目も近しいチベットの人に囲まれていると、なんとなくホッとしました。ちょっとインド世界から退避したいときに訪れるといいかも。ご飯おいしいし。